行動分析学とは

スーパーで見かけた母子の様子です。

まずお聞き下さい。

■行動分析学とは

行動分析学とは悩みを克服するため、

問題解決のための準備だと思ってください。

 

全ての行動は

A:どんな条件下で(→先行条件)

B:その人はどんな行動を取ったか(→行動)

C:その結果何が起こったのか

(いいことが起こったのか

悪いことが起こったのかなど→結果)

という「行動随伴性」と言うものから考えていきます。

 

奥さんが常に批判的な言葉から

あなたに関わってくるのも、

上司が心にダメージを与えるような

言い方をしてくるのも全て

「彼らはそうすることでメリットを得てきたから」と言えます。

 

では、早速

音声ファイルに登場した兄弟に起こったことを

この行動分析を使って分析していきましょう。

 

A:先行条件

B:行動

C:結果

弟視点

スーパーに買物に来た時

カートに乗り続けた

叱られた(?)

母の関心を独り占め出来た(↑)

最後抱っこで降ろしてもらえた(↑)

兄視点

スーパーに買物に来た時

走り回った

叱られた(?)

母に注目してもらえた(↑)

ご褒美や本人にとって嬉しいことには(↑)を

付けています。

 

■行動と結果の時間差は短いほどよい

ここで注目してもらいたいのは、

普通なら叱られたことは嫌なことではないのかと

思われるところですが、

確実にそれが起こるのならば、

嫌なこととなり、

兄弟ともに「叱られること」は(↓)となります。

 

しかし、カートに乗り続けたからと言って

すぐに叱られたわけではありません。

 

さらにお兄ちゃんに至っては

走り回り始めずいぶん時間が経ってから

叱られています。

 

このように自分の取った行動と、

結果が生じるまでに時間差があると、

今回のように小さな子ども相手の場合には

なぜ叱られたのかが分かりません。

 

それよりも確実にご褒美が

得られます(↑)ので、

お母さんはスーパーに入った時に

弟くんに時間をかければかけるほど、

弟くんはカートに乗り続けますし、

お兄ちゃんは段々大声ではしゃぐようになります。

 

行動分析からは

お母さんの関わりは兄弟の問題行動を助長し、

お母さんの想いが通じるまでには

時間がかかると言えます。

 

最後のレジ前での出来事も、

単に叱るだけだとお兄ちゃんは「弟くんを連れたきたこと」や

「弟くんはお母さんのそばに居たほうがお母さんは安心する」

という気持ちは踏みにじられ、

相手を思いやる気持ちは持ちにくくなると言われています。

 

お母さんが居ないときに弟くんをいじめるようになったり、

段々お母さんの言うことを聞かなくなるようになるかもしれません。

 

お母さんをするのは本当に大変だと思いますが、

こういった行動分析学の視点を持っていると、

しつけのポイントが分かるようになってきます。

 

参考までに行動分析学では

望ましい行動を取ったら即褒める、ご褒美をあげる

望ましくない行動を取ったら、叱ることなく

正しいやり方を伝える

のが最もよいとされています。

 

この場合では、

弟くんをカートから降ろしたいのであれば

抱きかかえてでもさっと降ろしてしまえばよいのです。

 

そのほうがお兄ちゃんも走り回る時間が

なくなります。

 

最後の場面でも、

お兄ちゃんには

「ありがとうね。でも弟くんが怪我をしたり、服も汚れるから、

次からは立たせて連れて来てね」

と伝えると、正しいやり方が分かり(モデリング)

かつ褒めてもらえたことが嬉しくて、

次は弟くんをもっと上手に連れて来ようと

思うかもしれません。

 

このように行動分析学では、

まずはどんな状況下で、

どんな行動を取って、

その結果どうなったのかについて

考えていきましょう。

 

詳細はメール講座で説明しています。