臨床心理士の専門性

臨床心理士とは、文部科学省の認可する財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認めた資格です。

大学院を修了して研鑽を積み、現場経験を1年以上経験し、さらに試験に合格したものだけに与えられる資格です。

決して「臨床心理士は全て素晴らしくて、他はダメだ」と言うつもりはありません。
セラピストの資質や人間性、経験値、クライエントとの相性など、臨床心理士でも、いいセラピストかと言うと、全てがそうではないかもしれません。
ただ、臨床心理士だとよい点がいくつもありますので、ご紹介します。

1.体系的な学習をしないと資格を取れないため、極端に偏りにくい

広範囲の試験内容をクリアするため、苦手な分野でもある一定の学習はしている。そのため一定以上の質が保たれています。

2.治療構造を守るように教育されている

時間や場所、料金のルールという【枠組み】を明確に定めることで治療関係が守られ、治療促進効果があるとされています。

3.定期的な研修や教育分析(スーパービジョン)を受ける機会が提供され、義務付けられている。

他の認定機関が発行する資格ではなかなか得られない質が高い研修機会を得ることができ、客観的にセラピーを捉える機会であるスーパーヴィジョンを受けている臨床心理士が多い。
そのため、一人の臨床心理士のキャパを越えていることであっても、その奥に経験値豊かなスーパーバイザーの師匠が居ることにより、安心して受けることが出来る。

4.資格の更新制度がある

臨床心理士は5年ごとの更新制度があります。
そのため上記研修機会を持つ必要があり、そのため最新の臨床心理の現場のスキルや新しい技術や分析方法などを知ることが出来ます。

5.一定期間以上の訓練を受けている

上記1とも関連しますが、最低でも指定された大学院で2年、現場で1年と試験という長い期間を臨床心理士資格取得のために費やしています。
数ヶ月や数週間で取られた「なんちゃってカウンセラー」や「なんちゃってセラピスト」と上記の長期の訓練を積んだ臨床心理士であれば、臨床心理士の方が忍耐力も情熱も人一倍持っている人が多いと言えます。

臨床心理士は生涯の研修機会が与えられている数少ない心理の資格です。

CBTにおいては、今後もその臨床心理士の中でもさらに良いセラピストのみを採用するよう心がけております。

 

※)今年国家資格である、公認心理師資格が設定されます。CBTでは全スタッフが公認心理師資格取得を目指し、日々活動しています。