発達障害支援

過食が止まりません。

臨床心理士の舩曳@大阪です。全国スカイプ対応実施中です。

 

今回はこちらのご相談に実際お答えした事例からお話をしていきたいと思います。

————–ココカラ—————–

過食が止まりません。

 

質問失礼致します。

去年過食症で10キロ太り、今年拒食症になり10キロ痩せました。
久しぶりに会う友達には痩せたねー!とびっくりされ、着たい服が着れるようになり、ショッピングに行くのが楽しくなりました。
そして痩せてる間に好きかも?と思える人ができて、その人は痩せてる私しか知りません。

ですが最近、突然過食行動が戻ってきてしまい、毎日食べまくっています…。
上手くいえないのですが、自分がもう一人いて、その人が食べてるような感覚で、食べてる間はほぼ無意識です。
吐けないのでほぼ毎日下剤も飲んでいるのですが、下剤も効かなくなってしまいました。
その好きかも?と思う男性にも体型を気にして会えなくなってしまいました。

現在は1年ほど働けていません。何件か病院を変えて、適応障害、境界知能、境界性パーソナリティー障害、発達障害と診断されました。
発達障害で障害者手帳を申請するべく準備をしております。
薬は飲んでいません。(一時期安定剤を飲んでました。)

病院の先生は私が過食症で困っていることを伝えてもあまり重要視してくれず、食欲の秋だからね~と流されてしまいます。
そんなレベルの食欲ではなく、食べてないと落ち着かず、食べ続けて食べ続けてしまうのになかなかわかってくれません。

どうしたら過食が止まりますか…?
せっかく痩せたのに体重がどんどん増えていて、髪の毛を抜いたり自分を殴ったり自傷の回数も増えてきてしまいました。

————–ココマデ—————–

このご質問に対して私の回答を載せておきます。

りん様

臨床心理士の舩曳(ふなびき)と言います。
よろしくお願いいたします。

ご相談内容について拝見いたしました。

多くの症状を併発されていてしんどいことかと思います。
ご相談される勇気を持たれたこと、
非常に素晴らしいことだと思います。

さて、今回の状況の整理ですが、

1.ベースに発達障害と境界知能がある

2.その上に境界性パーソナリティ

3.結果適応障害となっている

という順番の理解が良さそうに思います。

すなわち、

1.器質的な発達障害や知的能力が境界域である

2.性格的に分離不安や依存傾向が強い

3.結果、職場等日常生活に不適応を起こしており、それが「適応障害」と診断されている。

状況であると思われます。

まず1については残念ながら治療という観点では難しいです。

おそらくは受容的な関係を結びつつ伝える方が
いいかと思うのですが、

発達障害によるメモリの小ささは
状況理解の悪さに繋がり、

知的能力が境界域ということは、
一般成人に比べ、

知的能力が障害レベルまでではないが、
低いということを指します。

傷つく伝え方であったらすみません。

そのため、周りで起こることに対する
自力での解決は難しいと考えられます。

2.パーソナリティなど性格に依るもの
これは抗不安薬、安定剤などで対処療法的に使われますが、

多用すると今度は薬への依存が可能性として考えられる
(全てはそうとは限りません)のと、

さらに薬による高揚感で、
ますます食欲が増す可能性が考えられます。

お酒飲んだときに歯止めが効きにくくなるような状態ですね。

おそらくその過食のときには
何かしらの不安を感じている時かと思いますので、

食べることで得られる満腹感は非常に満たされる気持ちになるかと思います。
(後から罪悪感も来るのですが・・・)

順番的には「過食する自分」をまずは受け入れることが望ましいと思わます。

3.適応障害
上記のような経過のため、環境適応がよくない、ということが言えます。

現実的な対処法としては3つあります。

①運動をする
摂取カロリー以上に運動をすれば、当然痩せます。

過食そのものを「失くす」ことは行動分析学的に
とても難しい行動になります。

そのため、もし取り組めるのであれば、

「摂取カロリー以上の運動をする」

がベストだと思われます。

現状運動をする習慣がついていないのであれば、
少しずつでいいので、始めて下さい。

自宅で腹筋とかでもいいかと思いますが、

個人的には同じ環境では人は同じ行動を取り続けるため、

ジムなどに通われるのがいいかと思います。

後は一駅歩くとか毎日の習慣に組み込みやすいものを
一つでいいので入れてみて下さい。

②過食を止めてくれる環境にする
今一人暮らしであれば、難しいかもしれませんが、

ご実家であれば、出される食事以上のもの
(平均成人女性のカロリー以上のもの)
は食べないとコミットし、

食べようとしたときに家族に止めてもらって下さい。

止めてもらってでも、過食をガマン出来たとき
(もちろん自力で抑えられたときも)は
スケジュールにシールを貼ったり、

丸を付けるなどして自分を条件付けしていきます。

やや「もう一人の自分」というのが
解離状態なのかそうではないのか
気になるところですが、
現時点で可能なこととしては以上になります。

医学的に胃に風船入れたりというのもあるようですが、
おそらく精神的なものに起因するものと思われるので、
手術リスクを考えるとお勧め出来ません。

あとは不安を軽減するために、
服薬と、カウンセリングの両方から
ご自身を楽にしてあげて下さい。

ご質問等あればいつでもご連絡お待ちしております。

以上ですが参考になりましたでしょうか?

 

多くの問題と感じることは、脳内だけで考えたり、話しが堂々巡りになったりすることが原因と言われています。

まずは問題となっていることを一つ一つ解きほぐし、自分で出来そうなところと、助けてもらった方が良さそうなところを見極めて行きましょう。

 

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