<正直者でプライドが高い佐藤さん>

「なんで正しいと思うことをして、叱られるのだろう」

<ことの発端>

僕は正直者だ。

結構小学校の頃から数学など勉強も出来たし、人の気づかないところによく気づいていた。学級会でも僕に口で勝てる人は居らず、長所だと思っていた。それが最近一言多いと言われるようになった。

それが原因かは分からないけど、同期は先に出世していったのに自分だけ平社員のままだ。

えこひいきはよくないんじゃないか。なんだかこの後も部長に呼びだされているのは、なんだろう?異例のスピード出世だったりして(笑)僕って要領いいし、仕事も出来る方だと思うんだよね。

 

と考えながら呼ばれた部長室にノックをする。「はい、どうぞ」『失礼します!』いつも通り大きな声でハキハキと答え入っていく。

 

席に座らされ、近況を聞かれたので、同期と同じ仕事が出来ているし、やらせてくれたらもっと出来ると、どれだけ頑張っているのかを精一杯アピールする。

 

だけど・・・

 

先日参加した取引先との打ち合わせについて怒られた。今のままでは厳しいと思ったから正直に伝えただけなのに。挙句の果てに「君は空気が読めないみたいだね」だと言われた。gahag-0024593031-1

 

パワハラもいいところだ。

 

なんで正しいと思うことをして、叱られるのだろう・・・

 

そんなことを帰ってきてぼんやりと考えていたら、もう1時だ。

 

明日は大事な会議があるから寝ないといけないのに・・・こういうときに限って時計の秒針がやけにうるさく聞こえる。思わず電池を抜いてしまった。寝なくちゃいけないのに眠れない。お酒も少し飲もうか・・・ふと気づくと3時だ。

 

胸がバクバクする。

 

・・・結局眠れたのは1時間半ほどだった。

 

重たい頭を引きずるようにして、職場へ向かう。

 

その日の会議は何を話したかよく覚えていない。でも課長がついたため息の大きさだけはよく聞こえた・・・

 

なんだかそれまで保っていた緊張の糸が切れてしまったようだ。

 

ネットで調べて、近くの心療内科へ行った。1時間ほど状況を話し、ついた診断は不眠と、うつ状態、社会性不適応障がいだった。最後のはよく分からないが、自分は社会的に不適応なのだろう。

 

最後に先生から、「もししんどいようなら、会社を休む用の診断書を書きますから、いつでも言って下さい」と言ってもらえた。少しホッとしたのを覚えている。

 

翌日は体調が悪いからと会社に連絡を入れ、休ませてもらった。

 

運動は少し苦手だったけど、自信満々だった学生生活。勉強さえ出来ていれば、人間関係はあまり気にしたこともなかった。でも社会人になるとそれがネックになることが多く、正直生きづらい。

 

でも今更うまくやれる方法なんて分からない。今はもう何もしたくない・・・

 

病気休暇って聞いたことがあるし、少しだけなら休んでもいいんじゃないかな。

 

<企業顧問カウンセラーとの出会い>

結局することもないので、診断書のお礼も兼ねて心療内科の先生のところに行った。もっと話も聞いてもらいたいのだけど、先生は他の診察もあるらしく、あまり時間は取れないようだ。カウンセラーも常駐していないようで、必要であれば紹介はすると言われた。でも値段を聞いてびっくり、1時間8000円もかかるらしい。仕事を休んでいるのにそんなにお金は使えないよ。そんなことを伝えると先生から、「会社に産業医かカウンセラーは居ないの?」と聞かれた。そういや最近制度でそんなことを聞いた気がする。

 

次の日は職場に行った。そして社内の福利厚生の一環として我が社はカウンセリングを受けられる制度があることを知った。

厳密にはうちの会社では「企業顧問カウンセラー」と言うらしい。海外では経営者だけが使える制度みたいだけど、うちの会社では社員も使っていいらしい。アポを取ると暇なようで、2時間後に来て下さいと言われた。

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佐:こんにちは。先生暇なんですね。すぐお話聞いてくれるなんて。

舩:そうですね。こういう時のために時間はすぐ作れるようにしています。困った時にはすぐに聞いてもらいたいのではないかと思っているので。それで今日はどうされたんですか?

佐:どうもこうもないですよ。

 

素直に近況を説明する。自分としていいと思っていることをしたら、一言多いと言われること。空気が読めないと言われること。ミスが多いと言われること(自覚はない)。同期はみんな出世していって自分だけ評価されていないように感じること。などなど。一度に色々話してみた。

 

舩:なるほど。それは辛い思いをされましたね。その中でも1番何に困って居られますか?

佐:先生は不思議なことを言いますね。僕は特には困っていませんよ。周りの評価がおかしいと思うだけで。

舩:それは失礼しました。特にお困りではないということは、全てが順調と言う感じでしょうか?

佐:そんな訳ないでしょう。そんな状態では相談には来ませんよ。でも他の人も全てが順調じゃなくても働いていると思いますよ。

舩:そうですね。では直球で佐藤さんは社内でどうなりたいと思っていますか?

佐:同期や上司を見返してやりたいです。そんなたった一つのミスを過剰に大きく評価されるなんておかしなことだと思います。僕には出来ていることもあるのに。それをちゃんと分かってもらいたいです。

舩:分かりました。では、そのためにもっと詳しくお話を伺いましょうか。少しお時間をいただきたいので、何回かに分けてお聞きしたいと思いますが、よろしいですか?上司の玉置さんへの連絡はどうしますか?こちらから伝えることも出来ますが。

佐:少し距離を上司ともあけたいので、舩曳先生お願いします。

 

ということで、企業内カウンセリングを受け始める。

 

関係あるのか分からないけど、自分の生い立ち(生育歴と言うらしい)や、これまでにどうやって進路を決めてきたのかとか、細かく色々質問された。

上司と違って、頷いてくれたり、頑張って来たところはとっても褒めてくれる。「その気持ちよく分かりますよ。辛いですよね」と言ってくれるので話しやすい。

 

ある時たまたま、退社後忘れ物を取りに会社に戻ったら、舩曳先生と玉置課長が話をしていた。

立ち聞きしたら、玉置課長が僕に対してこれまでどんな関わりをしていたのか、これまでどんな様子だったのかを聞き取っていたらしい。

 

ふと時計を見ると22時を回っていた。こんな時間まで僕のことであの二人は話しあってくれていたのか・・・

 

<問題解決に向けて>

舩曳さんに呼びだされた。すぐに向かう。

勧められるままに席に座り、近況を伝え、どうしたらいいと思うかを尋ねてみる。

 

舩曳先生はホワイトボードを使いながら図で書いて説明してくれた。

 

佐藤と中心に書き、周りを取り巻く環境や、そこからどんな風に見られているのか、変えられるところと変えられないところは何かを、玉置課長や部長も含めて、少しずつ書き加えていく。足りないと思うところは、僕も一緒に加筆していった。

 

もともと漠然としていたけど、やっぱり僕は周りとは少し違うところがあり、浮いていたようだ。特に

・自分ではいいと思っているところが周りにはそうは映って居なかった

・優先順位が他の人と違っていた

・同時に仕事を頼まれたとき、ミスが多い(→結果相手を怒らせたり、落ち込ませたりする)

というところが課題となっているようだ。

 

解決方法としてcn.menue_.freelabel.international-5-200x300

・チェックリストを玉置課長と作って、朝のミーティングの時間を設け、共有化していく(何をして何をしないほうがいいのか明確にする)

・スケジュール管理は玉置課長がする(臨機応変な状況が産まれたらすぐに課長に相談する)

という2点だけが提示された。

 

これなら出来そうだ。

 

このやり方については僕の同意があれば、玉置課長にも伝えてくれるらしい。非常にありがたいので、説明をしてもらえるようお願いした。

 

あれ?そういえば職場に行くのにあまりバクバクしていないな・・・

 

<結果>

いきなり全てがうまく行く訳ではないけど、明らかに前よりは職場に行くことが楽しく感じられるようになった。手応えが出てきたって感じかな。もちろん全部が臨機応変に全てがうまくいった訳ではないが、仕事の見通しが持ちやすくなったこと、自分の特徴を理解してもらい、上手に使おうとしてくれているように感じる。今後希望部署に行けたり、出世したりするのかは分からないけど、やれる範囲でいいと舩曳先生も玉置課長も言ってくれている。いざとなれば病気休暇も取れるようだし、まずは今ここで出来ることを全力で取り組もう。lgf01a201311151200

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